スニーカー専門店「struct」店主に聞いた、靴を持つ楽しさとお気に入りへの思い

スニーカー専門店「struct」店主に聞いた、靴を持つ楽しさとお気に入りへの思い

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DRAW A LINEユーザーが日々大切にされている「私らしい暮らし」をお届けするメディア、on your space。
ここでは、暮らしを豊かにする様々な切り口について、DRAW A LINEから各分野のスペシャリストにお話を伺います。
今回訪れたのは、シューズブランド〈blueover(ブルーオーバー)〉の直営店「struct(ストラクト)」店長としてご活躍されている、原田さんのお店です。

struct
大阪府大阪市、肥後橋うつぼ公園付近のシューズショップ。2011年大阪発の国産スニーカーブランド〈blueover〉の直営店。「立つ、歩く、快適に、長く履ける」ことを基盤の考えとし、普遍的で上質な靴づくりを手がけている。
HP:https://blueover.jp/
Instagram:@blueover_struct

今回のスペシャリスト:原田さん


structの店長。足の健康管理と靴の専門家である「シューフィッター」の資格を持っており、顧客それぞれの希望に適した靴を提案している。店が「友人に会いに行くような感覚で、心地よい場所」であってほしいとの思いの元、全体的な運営を担当している。


地域に根付く靴づくりと、国産スニーカーブランドとしてのこだわり

ー 〈blueover〉のスニーカーは、素材調達や制作工程を日本国内で行っているんですね。そのスタンスには、どのような思いをお持ちなのでしょうか。

デザイナーが「大量生産・大量消費」による製品開発と消費のサイクルに疑問を抱いたこと、そして国内の製造工場の衰退を目の当たりにしたことが背景にあります。このサイクルに変化をもたらすために、2011年に立ち上げたブランドが〈blueover〉なんです。

もちろん海外ブランドのシューズならではの魅力もありますが、国内にも良い作り手がいるし、日本人の足の形にも傾向があるから、もっとフィットするものを作ることができるはず。blueoverは、身近な場所でのモノづくりと、履く人それぞれに合った提案を心掛けているんです。

ー 作り手とお客様、双方に最適な靴づくりを意識されているんですね。原田さんは、足の健康管理と靴の専門家である「シューフィッター」としての資格もお持ちなんですよね。

はい。それこそお客様1人1人のご希望に応じた、適切なアドバイスを提供できればと思い、取得しました。ちょっと仰々しくて照れますが…。あ、エプロンをしているのもフィッティングの工程に必要で。こんなふうに。

なんと、取材スタッフにその場でフィッティングをしていただけました。フィッティングしたのは、blueover定番モデルのmikey(マイキー)です。

ー えっ、新品の靴なのに、フィット感がすごい!今履いていた靴に戻れなくなりそうです。こんなに徹底して個別提案を行っているんですね。

足に合う靴がなかなか見つからないという苦労も含め、足にお悩みを抱える方は、想像以上に多くいらっしゃいます。見た目や履き心地など、靴に求めるものは人それぞれですが、健康のためにも、できるだけ適正なサイズをご提案したいと思っています。


靴を手にする喜びとは。気軽さと奥深さが重なる、「スニーカー」への想い

ー スニーカーって、誰もが一度は履くような、メジャー中のメジャーといえる靴の種類ですよね。原田さんもご自身用にコレクションしているんですか?

僕は収集するよりも、あくまで道具としてガンガン使いたい派です。たくさん持っているわけではないけれど、気になるものがあれば買って、とにかく使う、を繰り返しています。

ー そうなんですね。スニーカーという分野に興味を持つきっかけとなったことはなんですか?

90年代のスニーカーブームを思春期に経験したことが一つのきっかけでしたね。バスケ部だったので、バスケットシューズが入口でした。

当時は「エアマックス狩り」っていう、街中で人気の靴を履いていたら他人に脱がされてとられてしまう、っていう社会現象もあったくらい、熱狂的なブームでしたね。

ー 今では想像できないような、強烈な人気の集まり方ですね。

ですよね。そこからファッションアイテムとしても集め始めたり、各モデルのルーツまで調べたりして、徐々にその分野にはまっていきました。どのスニーカーにも歴史やファッションとの紐づきがあって、奥深いアイテムです。

単純にモノとしてカッコいいのはもちろんですが、その結びついている文化も含めて好き、みたいな。自分のアイデンティティとも関連していると思います。

ー なるほど。道具でありつつ、それ以外にも色々な側面があるという点が、スニーカーの魅力なんですね。


お気に入りをセレクトして一列に。「飾る」を楽しむ切り口とは

ー ショーウィンドウに展示いただいたDRAW A LINE。こだわりのスニーカーが縦一列に並んだ様子が、お店の外からもよく見えました。

店内の世界観にも自然に溶け込みましたね。高級感のある素材や、真鍮でできたネジ部分など、細部にまでこだわりを感じます。もともとDRAW A LINEをご存じの方や、前を通りかかったときに気になったということで、ご入店くださった方がいらっしゃいました。

ー お店の魅力を引き立てることができたようで、嬉しいです。飾っていただいたスニーカーは、どのように選ばれているんですか?

こちらも、こんなに馴染むと思っていなくて嬉しい驚きでした。シューズは、より美しい見た目になるように並べたかったので、靴先を左にそろえて、色の濃淡が上下にグラデーションになるように意識しました。

ー 本当だ!シューズ店員ならではの視点による飾り方ですね。

そういう店舗展示の定石みたいなものがあります。あとは、年代、色、大きさなど、一定の規則に従って陳列すると統一感が出ますよね。でもそれ以前に、DRAW A LINEを使うなら、この一本の線にお気に入りが並ぶ感覚を、とにかく自由に楽しんでいただきたいです。

ー こちらも、大事なコレクションの置き場所として使っていただけたら、と思います。

お客様ともよく話すんですけど、靴って処分しづらくないですか?特に、大切な人からもらったり、苦労して手に入れた希少なものだったりすると、処分できずに結局箱にしまいこむ場合も多いと思います。そういう履かなくなったけど思い入れのあるシューズを、DRAW A LINEに並べて飾るのも良いですよね。

ー 素敵なご提案、ありがとうございます!