心おきなく「好き」を慈しめる、やさしい棚<br>(デザイナー/ディレクター・楢木美真)

心おきなく「好き」を慈しめる、やさしい棚
(デザイナー/ディレクター・楢木美真)

目次

心地よい棚、心地よい暮らし。一人ひとりの個性が表れる棚を起点に、正解のない楽しみ方を一緒に考える「私の棚」。第5回は小さな部屋で好きを集めて暮らす、楢木美真さんに話を伺いました。

楢木美真
企業でブランディングやデザインを手がけている。1人暮らし歴14年、部屋に求めるのはくつろぎと遊び心。1LDK、30㎡。
instagram:@mimanaraki

 

心地よさを叶える、ゾーニングという小技

カルチャーとローカル感が混ざりあう東京・幡ヶ谷。駅からほど近い古いマンションに彼女の住まいはあります。窓をあけると目の前は首都高と甲州街道。にもかかわらず光がたっぷりさしこむ、居心地のよい部屋。

「内見時、大切に住み継がれてきた空気を感じて選びました。その予感はあたっていて、暮らすのも楽しいし、友人たちも次々遊びに来てくれます」

ふと目を上にやれば、ポップなぬいぐるみがこんにちは。窓辺で気持ちよく日光浴する植物、ステッカーやポスターも心おもむくままに飾って。好きなもので彩る喜びが部屋全体から伝わってきます。

「いろんな場所に足を運び、楽しいことにふれるのが大好き。だから好きなものが年々増えていく」と楢木さん。

暮らし、民芸、アート、デザイン、ガジェット…関心が多岐にわたるからこそ、部屋のテイストも統一しないことが、自分らしさだと話します。

「上京当初、すっきりした部屋に憧れたこともありました。でも我慢できずステッカーをわーっと貼りはじめちゃって断念(笑)私は好きなものに囲まれたい。好きを集めると居心地よくなるから」

小さな部屋に多ジャンルのものがおさまっていますが、不思議とごちゃごちゃ感はなく、むしろ心地よい。その秘訣はゾーニングです。

「好きなものをただ散りばめると、散らかってしまう。気ままに飾っているように見えて、ジャンルごとにまとめています。グリーンと花瓶は窓辺、民芸は寝室、本は本棚に。使い終わったら定位置に戻すことも心がけています」

 

心地よい棚は、脇役とカスタマイズ

どんな棚を選び、何をおさめ、飾るか。棚にはその人の暮らし観が表れます。思うままに好きなものを飾る楢木さんにとって、棚は縁の下の力持ち。

「存在感あるアンティーク棚も素敵ですが、今の私にとっては、ものが主役。ものの個性を引き立てる脇役に徹し、カスタマイズできる棚がしっくり来ます」

言葉通り、シンプルでカスタマイズ味あふれる棚が多くを占めています。窓辺にある大きな棚は、板をわたしてDIYしたもの。Amazonで見つけた一枚板を両端のスチールシェルフの間にわたして、収納スペースを増やしました。

「引っ越しが好きで身軽でいたいから、棚をあらたに増やすのではなく、普通の板に銀の壁紙シートを巻いて、それっぽくなじませました(笑)デザイナーということもあり、手を動かすのは好きなんです」

寝室には有孔ボードを立て、板とワイヤーで追加できる自作棚を。キッチンとリビングを区切るカウンター棚は、棚数と高さが選べるものをネットでオーダーし、自身の身長に合わせてカスタマイズしました。

 

AIR SHELFは、好きを慈しめるやさしい棚

「休日に珈琲を淹れて読書したり、プロジェクターで映画を見るのが至福。大切なくつろぎ時間にAIR SHELFが寄り添ってくれています」

楢木さんのAIR SHELFは、リビングのソファ横にぴったりおさまっていました。

以前は、同じ場所に無印良品の壁に付けられる家具棚がありましたが、物足りなく感じていたそう。もっと自分らしくのびやかに飾りたい想いを、AIR SHELFが叶えました。

「はじめにガジェット系を真ん中の2段目にまとめました。棚をプロジェクターの高さに合わせて、スピーカー、カメラ、WiFiを。ばらばらになると煩わしいアイテムに定位置を作れてうれしい。配線をCoverPillar側面に這わせることで美しく隠せたのが最高です」

(ガジェット系の配線はCoverですっきり隠した)

「一番下はくつろぎのお供コーナー。読書やデザインワークで使う文房具をまとめ、精油など香りものも。映画を見る時、気分に合わせて香りを選び、ろうそくを灯すんです。些細なことだけど、心地よさをデザインできて、幸福度が増しています」

(ちょうど手が届く高さにShelf Sを設置)

「床に散らばっていたぬいぐるみは一番上に。実家のカーテンレール上にぬいぐるみを飾っていた、その感覚。Shelfのプレーンな佇まいゆえ、個性が際立ちます」

Shelf Mで安定感を持たせたのもポイント)

好きなものをゾーニングしながら飾れて、自由にカスタマイズできる。まさに彼女のライフスタイルにフィットしたAIR SHELF。

そして最後につぶやいた一言が、心に残っています。

「AIR SHELFからはやさしさを感じます。重いものを置いてもたわまず、気になる配線も隠せて、棚の高さもすぐ変えられる。ビニールレスの梱包など、体験にまで配慮が行き届いている。だから使っていて、心があったかくなる」

AIR SHELFの機能的な魅力はいくつもあり、何が響くかは人によって異なるでしょう。けれど一貫して感じること。それは機能性のひとつ手前、源にあるやさしさです。

みんなが心地よく暮らせますように。不安を抱えることなく、のびやかに使えますように。ブランドチームが込めたやさしさに共鳴する人がユーザーとなり、発売から1年、それぞれの心地よい暮らしを叶えています。

やさしさが行き届いてるから、誰にとっても心地よい棚になる。AIR SHELFの原点に立ち返る気づきをもらえた取材でした。

(写真と文:七緒)