ここでは、暮らしにまつわる悩みを解決したり、暮らしの変化を楽しんだりする、「誰か」のお話をお届けしています。
紹介されているアイテムは、当店で取り扱っていない場合もありますが、「こんな暮らし、いいかも。」とあなたの暮らしを変えるヒントになれば幸いです。
ライター&バイヤー ハブチン
30代男性。平安伸銅工業の中の人。整理収納用品を作っている会社で働いているのに、めんどくさいことや片付けは苦手。ADHDの傾向があって、ウォーリーみたいに忘れ物が多い。
無性に焚き火をしたくなる時は、ないだろうか?
ぱちぱちと音を立てて燃える火を眺めながら、ただぼーっとする。あの感覚が恋しくなる。でも平日の仕事帰りなんて無理。ましてや家の中で焚き火なんてできない。
むしろ現実はその真逆で。
平日の夜、目につくのは、散らかったものたち。
食べ終わったままの皿、とっくに冷めたコーヒー。
床には脱いだ靴下がぽとんと落ちていたりして、「ああ、ちゃんと暮らせてないな」と思いながらも、片付ける元気が残ってないこともある。
「休みの日にまとめてやればいいか」と思うけれど、どうしても視界に入って来るそれらに、「ちゃんと暮らせていないな」と自分に対してげんなりしてしまう。
そんな夜に、私がよく頼るのが、NEW LIGHT POTTERY(ニューライトポタリー)のフィラメント(電球)だ。
この電球、明るすぎないのがいい。
ガラスにはグレーカラーを蒸着させて眩しさを抑えているので、肉眼で電球のフィラメントが見れるほど暗い。白熱球でしか表現できない繊細なフィラメントが美しく柔らかな光を灯してくれる。
今では少なくなった日本の電球工場で、一つ一つ職人の手によって作られているらしい。ニューライトポタリーのプロダクトデザイナーの方に話をきくと、フィラメントの灯が美しくみえるように照明器具はシンプルに作っているのだと教えてくれた。
照明をその一灯だけにして、Lofi Hiphopを流しながら、赤山椒のスピリッツを炭酸で割って、くいっと飲む。
すると不思議と、焚き火をしてるような感覚になる。
きっと酔っているせいもあるけど。
スーパーで半額になっていた鯵の刺身も、この灯に照らされると、ちょっと小洒落た料理屋で出された気分になる。
それに、部屋がほの暗いから、散らかってるモノが見えなくなる。
そこにあるのに、見えない。休日に頑張ろうと諦めたものたちも、世界が暗いだけで、今だけは気にならなくなる。ほんのひとときだけ。
今のこの瞬間、必要なところだけにスポットが当たって、ほかはゆるやかにフェードアウトしていく。人間の眼は良いかげんにできている。
オシャレな高級家具を買い揃えるより、電球を取り替えた方が手軽に空間を演出できる。
しかも焚き火と違って、煙たくないし、蚊にも刺されない。火の粉が飛んで服に穴があく心配もない。お気に入りのマウンテンパーカーに穴が空いた時の残念さったらない。
電球って、明るく照らすためだけの道具じゃないんだなと、しみじみ思う。
そこにあるだけで、気持ちがゆるむ。力が抜ける。
その時間はきっと、「わたしに戻る時間」なんだろうなと思う。
平日の夜が、もっと好きになる。
そんな灯りを、部屋の中に。
明日も頑張ろ。
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