簡単に取り付けられるものだからこだわりたい 「SOGUのLINE HOOK」の話

簡単に取り付けられるものだからこだわりたい 「SOGUのLINE HOOK」の話

私たち平安伸銅工業では、日々の暮らしを、賃貸やお部屋の大きさなどの制約に縛られずに軽やかに変えていくことを「暮らすがえ」と呼んでいます。

今回ご紹介するのは、その「暮らすがえ」の視点から、日々の暮らしにちょっとした「変化」をもたらしてくれる道具やアイデアをお届けする読みものです。

書き手は、大阪・箕面市で文具や収納用品を中心としたセレクトショップ「ドケットストア」を営む山下義弘さん。たくさんの引越しを経験しながら、その都度「暮らしの道具」と向き合ってきた山下さんの視点は、私たちが考える「暮らすがえ」にぴったりでした。

ここで紹介されるアイテムは、必ずしも当店で販売しているわけではありません。ですが、「こういう道具があれば、こんなふうに暮らしが変えられるかもしれない」という気づきやきっかけになれば——そんな思いでお届けしています。

ライター 山下義弘さん/ドケットストアの人
docket store(ドケットストア)
店主。文具と収納用品のセレクトを中心としたお店を大阪府箕面市で2018年にスタート。スマホカメラでの紙もの撮影を快適にする『レシートスキャンボード』など、オリジナルアイテムも展開する一人文具メーカー。マツコの知らない世界に出たい。

マグネットにどうしてこんなに心惹かれるのだろう。

そう言っても過言ではないぐらい、私のお店のセレクトにはマグネットを使った商品が多い。
なにも加工されていない金属製の板に、カチッとはりつくあの感触。
強力なものであれば、数キログラムの荷物を引っ掛けておくことも可能な機能性。
ひっつけたり離したりしているだけでも面白いと感じるし、ある程度の原理がわかっても「不思議だな」と思えるところも魅力なのかも知れない。

そしてそれ以上に、どこにでも取り付けたいなにかを取り付けられて、外すこともできるというのは、暮らしを変えようと思った時のちょっとした改善に役立つことは間違いない。

そんなマグネットを使ったフックSOGUさんのLINE HOOKは、マグネットフックの中でも別格な存在だ。
よくあるマグネットフックは、マグネットで壁に取り付ける部分と、何かを引っ掛けるためのフックの部分で出来上がっていることが多い。

でもLINE HOOKはその名の通り、一本の線のような形状をしている。
シンプルなその形状ゆえに、一瞬フックとしては理解できない人もいるのだが、その機能に触れていると自然と欲しくなってくることが多いと、お店で扱っていると感じる。

LINE HOOKをひっくり返すと、このように長くて強力なマグネットが顔を出す。
ステンレス製の板であるフック本体にこのマグネットが取り付けられている様子はどちらもシルバー色であるために一体感が強く、圧倒的にシンプルな見た目を作り出している。

玄関のトビラや冷蔵庫の側面などの、磁石がくっつく場所に取り付けて、鍵を引っ掛けるとこのような姿になる。
そう。壁とLINE HOOKのくっついている部分に、キーホルダーなどは引っかかるのだ。
壁そのものもフックの一部として活用するこの発想によって、LINE HOOKはシンプルでありながらキチンとフックとしての機能性も備えている。

耐荷重は1つあたり200g程度となかなかな耐荷重がある。
むきだしなマグネットは、貼り付けるトビラや壁の素材によっては小キズがつくかも知れないので相性は確認しつつ使ってもらうといいと思う。
磁石の強力さをいかせば、ちょっとした掃除用品も吊り下げることができるのも嬉しいポイントだ。

さらに、平たくシンプルな形状は、ちょっとしたポスターやチラシを貼り付けておくのにも活用できる。
他にも、テーブルのスチール脚に取り付けて、フック機能を追加してみたりとアイデア次第で様々なアプローチをとることができるだろう。

そして、LINE HOOKは「使っていない」時の佇まいも美しい。
複数まとめて並べて設置してみると、マグネットフックという機能面よりも、オブジェのような美しさが感じられる。

SOGUというブランドは、デザイナーがデザイン事務所で使う雑貨を作るなら、どういったものを使いたいかという視点から作られている。
そういうととてもニッチなアイテムができてしまうのではないかという印象を受けるけれども、そのこだわりの上で出来上がった商品をたくさんの人が使っていると考えるととてもおもしろい。

マグネットで取り付けられるアイテムは、その気軽さ故に様々な商品が市場に出回っている。
更には「水道のトラブルはこちらにお電話を!」みたいな広告自体がマグネットシートに印刷されて、ポストに投函されていることだってある。
それに、その広告付きのマグネットシートだって、メモを貼り付けておくぐらいの役割は十分に果たせるだろう。

しかしながら、私達が毎日目にするところに広告を入りこませるのか。
それともこだわりのある美しい形のフックを使ってみるのか。
毎日の暮らしは、日々目にするものの蓄積でもあるので、暮らしをすこし変えてみる上で考えてみるのも悪くないと思う。
ぜひ「SOGU LINE HOOK」を通して、おうちのマグネットアイテムを新たな気分で眺めていただけると嬉しい。

SOGU LINE HOOKのご購入はこちら(メーカー公式サイトへ飛びます)